ジャズ・ブルースの学び方

前記事、

ピアノの先生がジャズピアノに挑戦する件④ 〜体験レッスン再び〜

2年近くジャズピアノを習ってきた私が、教室を変える決心をした理由をお伝えしました。

 

決して、前の(former)先生の教え方に問題があったなどということはありません。

それどころか、的確で程よい厳しさのアドバイスから、私自身の仕事の参考になるような多くの学びを頂きました。

ただ、つい楽譜に頼りがちな私のクセのため、やり方が合わなかったのだと思います。

 

前の(f先生としましょう)には今でもとても感謝しています。

またいつかどこかでお目にかかる時に、最初に師事した先生のおかげでここまで来られました、と胸を張ってお伝えできるようでありたいと願っています。

 

 

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「ジャズの基本はブルースから」2人の先生の共通点

さて例によって緊張の中始まった最初のレッスン。

まず師匠は「どんな感じにレッスンを進めていきたいですか?」と聞いてこられました。

私が一応2年近くジャズを学んでいたのと、もともとピアノがそれなりに弾けるからでしょう。

 

「どんな感じ」とは、例えば

・もう一度ジャズの基本からみっちり学ぶ

・基本は分かっているものとして、好きな曲・やりたい曲をどんどん進める

・ソロのジャズピアノの技法を学びたい

などなど。

 

当然私の希望は決まっています。

「全くの初心者だと思って、イロハのイから教えて頂ければ幸いです」と答えました。

あまりに他力本願かと思いましたが、本当に何もかも忘れているんですもの。

ピアノの先生がジャズピアノに挑戦する件④ 〜体験レッスン再び〜

しつこいようですが上の記事に詳しいです。

 

「うんわかった。じゃあまずはブルースからね。」

これはf先生と同じです。

ジャズのすべての基本はジャズブルースから、と言われるため当然でしょう。

 

✴︎曲の形式としてのブルースとジャズのブルースは違います。

https://allabout.co.jp/gm/gc/455201/

ブルースはもともとアメリカに連れてこられたアフリカ系の人々が、やるせない日々の感情をギターにのせて歌ったもの。

ジャズブルースは、「ブルース進行」という、決められた12小節のコード進行に従って作られたジャズの器楽曲の形式のことです。

師匠は基本的なジャズブルースのコード進行を説明された後、左手の和音の押さえ方を譜面に書いて下さいました。

ここもf先生と同じ。

その譜面が2つの音のみで書かれた極めて易しい和音の押さえ方なところも同じでした。

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楽譜を使わない師匠のレッスン

違うのはここからです。

次に師匠は「ベースラインのカラオケ」を作るように指示。

何のことかわからずまごまごしている私に、ジャズのベーシストが鳴らすであろう音の流れを簡単な四分音符で書いて下さいました。

 

「コレを自分で弾いて録音してカラオケを作り、その上に左手は教えた和音を抑えて、

右手はマイナーペンタトニックで色々遊んできて」

 

はいまた難しい言葉きました。

「ペンタ」とは「5」を表すギリシャ語です。(例えばアメリカの国防総省はペンタゴンと呼ばれ、本庁舎は五角形の建物です)

 

つまりペンタトニックは5つの音でできた音階。

ドの音から始まるマイナーペンタトニックはCマイナーペンタトニックとなり、音の種類は、

ド、ミ♭、ファ、ソ、シ♭

の5音になります。

 

つまり右手が使える音は5つだけ。

録音したカラオケと左手の和音の上に、5つの音だけで作ったメロディをのせていくことになります。

そして何よりも師匠の指示は「色々遊んでくること」

‥‥ピアノで遊ぶ!

つまり、楽譜を見てはならないのです。

今までのようにシコシコ音符を書いて、それを見ながら練習するといういつものやり方は封じられました。

私にとって、何よりもハードルの高い宿題であることは間違いありません。

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「アドリブしてみよう」「ハ、ハイ‥」

それからというもの、目を白黒させて練習しました。

上の5つの音だけをひたすら並べて弾く毎日。

何しろ楽譜がありませんので、その気になればいつまでも弾き続けることもできるわけです。

もちろん、行ったりきたりの音階の練習ばかりでは続きません。

音の並ぶ順番を変える・休符(休み)を入れる・特定の音を長く伸ばす・鍵盤のはしの高い音も使ってみる・などなど。

 

目からウロコだったのは、「弾く音は少なめが良い」との指摘です。

 

「クラシックの人はつい音をたくさん弾こうとするけれど、

ジャズはピアノソロでない限り1人で弾くわけじゃないから音が多すぎるのはかえってマイナス。

音を鳴らさない瞬間を意識して作るように」

私のようなクラシック出身者に共通するのは、つい音を弾きすぎてしまうことなのだそう。

 

確かに、何も音を出さない瞬間は何やら手持ち無沙汰です。

つい何かしら弾きたくなりますがそれはグッとガマン。

なぜなら、「1人で弾いているわけじゃないから」。

そう、ジャズはアンサンブル(2人以上が同時に演奏すること)なのですよね。

そのことを常に頭に置いておかなければなりません。

今でもつい忘れてしまいますが‥😅

 

ともあれ、今までとは全く違ったレッスンが始まりました。

今、私が毎週のレッスンに持っていくのは例の録音機材とノートのみです。

黒本(ジャズ・スタンダード・バイブル)はじめ、様々な参考書籍を担いで通っていたf先生の教室とは違い、

荷物が軽くてその点ラクではありますが、緊張感は増しました。

何しろ楽譜がないんです‥(しつこい)

今まで自分がどれだけ楽譜に頼っていたか思い知らされました。

毎週、師匠が別の楽器でベースラインを弾いて下さり、私はその上に乗せてアドリブもどきを弾いていく。

当然ベースの音は毎回変わります。

自分が何コーラス(曲の最初から最後まで弾くと1コーラス)弾く事になるのか、師匠が何回弾かれるか決まっていません。

「あらかじめ決めたらアドリブじゃないでしょ」

ハイ‥。

 

否応無く曲が始まり、私は冷や汗を流しながらついていきます。

ほとんどしどろもどろな演奏になりますが、ごく稀に、うまくフレーズらしきものを弾けることがあります。

そういう時は、やったね!と嬉しくなります。

滅多にあることではありませんが‥。

 

でもこのスリリングさは、私が長年受けてきた、あるいは授けてきたクラシックピアノのレッスンにはないものです。

これこそ、私が受けたかったジャズピアノのレッスン。

大変ですが、やはり私の選択に間違いはなかったのだと思います。

しばらくは汗水たらしつつ師匠についていくつもりです。

 

「じゃあアドリブやってみよう」と言われた時。

以前の私は「で、できません」と返すしかありませんでした。

でも今は緊張しながらも「ハ、ハイ‥」と言えるようになりました。

これもまた成長というヤツに違いありません!

こんな調子でゆっくり進むジャズピアノのレッスン。

次なる試練はなんでしょうか?

この歳になってこんなにドキドキできる私は、多分幸せ者です。

 

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