太平洋フェリー「いしかり」特等洋室乗船体験記・フェリーとクルーズ船はどう違う?

 

2019年11月、阪急交通社企画のツアーにて仙台〜苫小牧まで太平洋フェリーを利用しました。

太平洋フェリーは、船旅専門誌が認定する「フェリー・オブ・ザ・イヤー」という賞を27年も連続して受賞している有名船。

つぶさにレポートして参ります。

 

ところで、フェリーとクルーズ客船って、どういうところがどのように違うのかご存知ですか?

なんとなく、フェリーは庶民が乗るもの、クルーズ客船はお金持ちが乗るもの‥のようなイメージではないでしょうか。

 

福耳は自腹を切って両方に乗船。

この記事をお読み頂ければ両者の違いがバッチリ理解できます。

ぜひお付き合い下さいませ。

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太平洋フェリー「いしかり」船内の様子

本ツアーでは、仙台までは東北新幹線。

バスで仙台港に着いたら、フェリーターミナル2階の待合所で乗船合図を待ちます。

 

乗船口はこんな感じ。

ちょっと学校の入り口みたいです。

乗船開始は18:15でした。

クルーたちが出迎えてくれます。

 

中央には3層の吹き抜けが。

なかなかゆったりとした造りで、船旅への期待が高まります。

エントランスは5階で、6階にパブリックスペース、宿泊する「特等船室」は7階にあります。

 

7階廊下。

向かって右側はインサイド、左側がアウトサイド(海側)。

 

特等洋室は全室海側です。

部屋は比較的広く快適。

ツインベッド、バス、トイレ、シャワー、ティーセット、テレビが備えられています。

後述するクルーズ船・「ぱしふぃっくびいなす」の中くらいのランクの部屋よりも広くてゆとりがありました。

 

ただし、歯ブラシとタオル、髭剃りの他はアメニティなどはほぼ何もなし。

石鹸類は、壁に備え付けられたプラスチックケース内の液状石鹸のみ。

気になる方はマイ石鹸、シャンプーの用意が必要。

室内着(パジャマ)とサンダルはありました。

 

ロビー空間の一部に「ヨットクラブ」という軽食とドリンクのコーナーがあります。

蕎麦・うどん・おにぎりなどを注文可能で、22:00まで営業しています。

お弁当などを広げている人もいました。

 

ロビーエリアの一角にはカワイのアクリル製透明ピアノが。

ストリートピアノのようなものではなく、「お手を触れないで下さい」との但し書き。

 

その他、展望台浴場がありますが、タオルを自室から持っていく必要があります。

私は濡れたタオルを持ち歩くのが好きではないので大浴場は利用しませんでした。

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クルーズ客船「ぱしふぃっくびいなす」と比較してみた

たまたま、今年(2019年)1月にクルーズ船「ぱしふぃっくびいなす」に乗船する機会がありまして、船体の大きさや内装デザインなどがよく似ていたため色々と比較することができました。

 

フェリーとクルーズ船とはどこがどのように違い、どういった点が共通しているのでしょうか。

フェリーとクルーズ客船の違いとは

そもそもフェリーとクルーズ船は乗船の目的そのものが違います

フェリー(ferry)とは、日常の交通手段として使われる(観光客専用ではない)客室、貨客船の事である。

(Wikipediaより)

クルーズ客船(cruise ship)とは、乗客に船旅(クルーズ)を提供するための旅客船である。(同)

移動が最大目的のフェリー船

貨客船とは、人と共に貨物を運ぶ船のこと。

フェリーは、客と一緒に自動車(トラックなども含む)やバイク、自転車などを運ぶ機能を持っています。

 

フェリーに乗船する時の目的は、「移動」です。

A地点からB地点まで安全かつ快適に移動することを最大の目的として利用するもので、乗っているのは観光客ばかりではありません。

観光目的の船ではないので、船内の雰囲気に豪華さなどは必要なく、機能性と過不足ない快適さが重視されます。

 

多くのフェリーでは食事は乗船料金には含まれず、別料金となります。

乗船そのものが観光のクルーズ客船

一方、クルーズ船に乗船する目的は、「移動」だけではありません。

船に乗ることそのものが観光であり、レジャーです。

なので、レストランやジム、シアターラウンジ、カジノなど様々な設備が充実しています。

船内の雰囲気は、快適さだけでなくある程度の豪華さや華やかさがあり、旅行の楽しみを喚起するような工夫がなされています。

 

食事は、多くの場合3食とも料金に含まれています。

アルコールを除く飲み物や軽食、おやつなどもインクルーシブなことが多く、バーなども遅い時間まで営業しています。

 

以上の点を考慮に入れつつ、2つの船の違いを検証してみました。

「いしかり」と「ぱしふぃっくびいなす」の基本スペック

太平洋フェリーには3船あり、今回乗船したのは「いしかり」です。

「いしかり」データ

就航/2011年3月

全長/199.9m・幅/27m

総トン数/15.762トン

旅客定員/777人

最大速力/26ノット

車両/トラック184台・乗用車100台

[船内施設]

ビュッフェレストラン/軽食コーナー&ピアノステージ/シアターラウンジ/展望通路/展望大浴場/カラオケルーム/キッズルーム/ゲームコーナー/ペットハウス/コインランドリー/ショップコーナー

「ぱしふぃっくびいなす」データ

就航/1998年4月

全長183.4m・幅25m

総トン数/26.594トン

旅客定員620人

最大速力/21.9ノット

[船内施設]

レストラン×2/オープンバー/ピアノサロン/ラウンジ×3/メインホール/カラオケルーム/シアター/レセプションルーム/会議室/茶室/展望浴室/プール&ジャグジー/ジム/パソコンルーム/ライティングルーム/美容サロン/カラオケルーム/ランドリー/ショップ/診療室など

 

「いしかり」の方が「ぱしふぃっくびいなす」より一回り大きいのが分かります。

でも総重量は「ぱしふぃっくびいなす」の方が遥かに重い。

これは、階層が12層もあり、様々なレジャー機能を備えているためです。

正直、使いきれない館内設備なども多くて、ややもったいなかった(笑)。

 

移動手段と割り切るなら、シンプルな「いしかり」でも十分快適です。

「いしかり」の特等船室は広くて快適

「いしかり」の特等船室は上に載せた通り。

ベッドが普通のホテルのツインルームように並べられ、荷物を広げるスペースもあって実に使いやすかったです。

 

「ぱしふぃっくびいなす」では、私たちが宿泊したのは「ステートF」という、8段階の上から5番目、下から4番目の部屋。

となると、上のようなわけにはいきません。

こんな感じになります。

15.3㎡、角窓、バスなしシャワー・トイレ付き。

荷物を広げるのも結構大変。

ただクローゼットは広かったです。

 

クルーズ船では、一般庶民が宿泊できるレベルの部屋は狭いです。

その分、パブリックスペースが充実しているのかもしれません。

「ぱしふぃっくびいなす」の食事はクルーズ船の本領発揮

「いしかり」のディナービュッフェは税別2000円。

今回参加したツアーでは夕朝食とも料金に含まれていました。

こんな感じにお料理が並ぶ、普通のビュッフェです。

野菜は多め。デザートもあり。

お肉は、ステーキがありましたが成型肉でした。でも柔らかくて美味しかったです。

店内はファミレス風。席数は比較的多く、混雑していても狭苦しい感じはありません。

朝食は1000円で、おかゆや味噌汁などもある和洋食のビュッフェになります。

 

「ぱしふぃっくびいなす」だとこうなります。

フルコースのフランス料理。

料理の画像を載せるのは重くなるので断念しました。😅

なお朝食はビュッフェ形式、昼食はハンバーグなどのセットメニュー。

このほかにサンドイッチやうどんなどの軽食、ケーキなどのスイーツが食べ放題でした。

 

断言しますが、クルーズ船に乗る人は自発的に甲板をぐるぐる回ったり積極的にジムで体を動かすなどしないと大変なことになります。

イベント・エンタテインメント

「ぱしふぃっくびいなす」はクルーズ船ですので、イベントやエンタテインメントがとても充実しています。

常に船内のどこかで無料の教室やミニコンサートなどが開かれ、その都度駆けつけては参加しないとソンしたような気分に。

メインホールで行われた和楽器のコンサート、ピアノサロンでのジャズの生演奏は実に素晴らしかったです。

また、連夜社交ダンスの教室が開かれていて、着飾った女性たちが本格的なレッスンを受けていたようでした。

「いしかり」は、ラウンジとロビーでコンサートが開かれる数少ないフェリーです。

入場は無料。

今回は、声楽家の男性がピアノの伴奏で日本の歌を歌い、同じ方がハープで「いつも何度でも」などの曲を披露しました。

また女性のピアニストの方が誰かの歌謡曲をピアノソロで。

曲目がどれも昭和な レトロな感じで逆に新鮮でした。

 

翌朝は、昨夜声楽家でハーピストだった男性が今度はピアニストに変身。多才な方です。

ロビーの透明ピアノで「テネシーワルツ」などを弾きまくっていました。

‥もうちょっとペダルを控えめに踏んだ方が‥いえ何でもありません。

 

下船後も見送って下さったお二人。

乗船客をおもてなししようとして下さっているのが伝わってきました。

さて料金は?

気になるお値段ですが、実際のところ、用途目的の異なるこの2船をそのまま比較することに深い意味はありません。

単純に興味があったからです😄

 

条件をなるべく近づけるために、「ぱしふぃっくびいなす」の船室は私たちが泊まった「ステートF」ではなく、広さの似ている「デラックスルーム(23.5㎡)」で比較しました。

まったく同じコースは存在しないため、なるべく出入港の時間が似ているコースで比較。

 

2019年〜2020年現在、いずれも2名定員客室の1名分の料金


「いしかり」 仙台19:00出港〜苫小牧11:00入港

特等洋室 2食付き 22,100円(消費税込み)

「ぱしふぃっくびいなす」 仙台14:00出港〜横浜09:00入港

デラックスルーム 2食付き38,000円(消費税込み)


「いしかり」は16時間、「ぱしふぃっくびいなす」は19時間の船旅です。

いかがでしょうか。

 

思ったほどの差はないな、というのが第一印象です。

ただ、よく考えるとこれは1名分の料金。

家族で泊まると、×人数分になるのでした!

両船の差額は15,900円。

‥うむ、やっぱりずっしりと重い金額になりますね。

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太平洋フェリー乗船記まとめ

「いしかり」は新しい船で、合理的、快適であり、移動手段であるフェリーとしてはほぼ申し分のない機能を備えています。

シアターラウンジやピアノコーナーなど、エンタテインメント施設も機能しており、ショップも比較的品数は多かったと思います。

 

ただし、船体が軽いのでかなり揺れます

しかも今回宿泊した「いしかり」の特等船室は、比較的船首に近い位置にあったため、波が船首にぶつかる音がかなり大きく響きました。

気になる方は、可能なら船尾よりの客室を希望されると良いでしょう。

医務室などはありませんので、酔い止め薬を持参した方が無難と思います。

 

 

今回、縁あって同じ年にフェリー船とクルーズ船両方に乗船することができてラッキーでした。

「フェリーとクルーズ船はどこがどう違うのか」というのは、実は私自身がずっと抱いていた疑問でした。

この記事をまとめたことで長年の疑問が解決できて良かったです😄

 

船旅というのはやはり特別なもの。

これから船に乗って旅行するのだと思うだけでワクワクしますよね。

フェリーもクルーズ船も、それぞれにメリットがあるということがお伝えできたなら幸いです。

 

お読み頂きましてありがとうございます。

 

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