ウィンナー ワルツ/ギロック(こどものためのアルバム)の難易度は?演奏のポイントと弾き方を解説
「ウィンナー ワルツ/ギロック」(こどものためのアルバム収録)の演奏のコツやおすすめの弾き方について解説します。
この記事でわかることは以下の通り。
- 「ウィンナー ワルツ」の特徴
- 演奏のポイント
- 難易度
- おすすめの弾き方
「ウィンナー ワルツ」はオシャレな響きを持つ作品。発表会で演奏されることも多く、大人の学習者の方にもおすすめです。
本記事では、どうすればより効果的な響きを得られるか、その弾き方をご案内します!
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「こどものためのアルバム/ギロック」の難易度は?初級〜中級者のピアノ発表会におすすめ!
目次
「ウィンナー ワルツ/ギロック」とは
難易度
ウィンナー ワルツ(ギロック作曲)の難易度は、初級終わり頃から初中級くらい。
バイエル後半程度では少々難しく、ブルグミュラーの前半くらいが弾ける力があった方が良さそう。
技術的にはそれほど難易度の高い曲ではありませんが、音域が広くペダルが必須なのであまり幼い子どもには向きません。
むしろ大人の初級者におすすめです。
概要
- 曲名:ウィンナー ワルツ(In Old Vienna)
- 作曲者:ギロック(W.Gillock/1917-1993)
- 収録:こどものためのアルバム
- 出版社:全音楽譜出版社
- 演奏時間:約1分
「ウィンナー ワルツ」は、ギロックの作品集『こどものためのアルバム』の第1曲。
短いので発表会などで演奏するなら他の曲と組み合わせて弾くのがおすすめです。
「ウィンナー ワルツ」の演奏のポイント
なんといってもウィンナーワルツらしく弾くことです。‥それでは、普通のワルツとウィンナーワルツの違いとは?
「ウィンナーワルツ」とはウィーン風ワルツのこと。
通常のワルツは等分に1、2、3と拍を取りますが、ウィンナーワルツは2拍目がやや前に出ます。
またテンポが速く、1小節を1拍として捉えて演奏します。
これらはいわば「訛り」のようなもの。ただやりすぎるとクドくなり優雅さが消えてしまう恐れが。
あくまでもさらりと、さりげなく「ウィーン風」な香りが漂うように弾けると素敵です。
「ウィンナー ワルツ」の弾き方
構成と特徴
- ハ長調・3/4拍子
- Tempo di valse Viennese(ウィンナーワルツのテンポで)
- イントロなし
- 40小節(A-A’-Coda)
この曲の原題は「In Old Vienna」。古いウィーンのスタイルで、とのことでワルツではありますが必ずしも踊るための曲ではありません。
とはいえ舞曲には違いないので、ワルツのテンポで優雅に軽やかに演奏します。
その際、前述のようにウィンナーワルツのスタイルで弾くと良いでしょう。
ただしあまりやりすぎるといわゆる「訛り」が強くなりオシャレではない(笑)。あくまでもさりげなくそのニュアンスを漂わせるのが吉です。
弾き方
Aパート(1〜16小節)
イントロなし、mfで意気込むように始まります。
この冒頭のリズムは三連符ではなく八分音符3つのアウフタクトであることを意識しましょう。
左手の2拍目八分音符はスタッカートではありませんので短くなりすぎないよう。ペダルはごく控えめに踏みます。
8小節からはいったんpに。同じリズムを刻みながらたたみかけるように高揚していきます。
13、14小節の左手2拍目は強調。その後のrit.で沈静します。
16小節1拍目の左手「ファソシ」、何も指示はありませんがテヌート気味にして強調するとカッコ良し。
A’パート(16〜32小節)
16〜25小節まではほぼ同じ。ただ16小節3拍目のテーマの音が、原譜ではCではなくHなのだそうで、正直そのほうがオシャレなような‥
好みでこっちに変えてしまっても良いのではと個人的に思います♪(´ε` )
26小節から別の要素が。
25、27小節右手の和音、真ん中の音がメロディの一部になっていますので意識して強調しましょう。
poco allargando(アラルガンド・だんだんと遅くしながら強く)で盛り上げます。
Coda(28〜40小節)
ここからペダルを積極的に使っていきます。音が濁るのを避けるためには踏むタイミングをやや遅らせると吉。
32小節でいったんrit.したあと、vivace(ヴィヴァーチェ・生き生きと速く、生気をもって)で突如変イ長調のアルペジオへ。
音が途切れないように一気に弾きます。
37小節1拍目でフェルマータした後は急がずゆったりとハ長調のアルペジオを刻んでいきましょう。
若干クレシェンドしつつ曲の終わりまでペダルは踏み続けます。
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「ウィンナー ワルツ」まとめ
『こどものためのアルバム』収録の「ウィンナー ワルツ/ギロック」についてお伝えしました。
『こどものためのアルバム』は、ギロック作品の中でも特に聴き映えのする人気曲が揃っています。
「ウィンナー ワルツ」は、その第1曲にぴったりのオシャレな作品。
あっという間に終わってしまう短い曲なので、むしろこの曲集「こどものためのアルバム」のイントロダクション、あるいは序曲として考えると良いかもしれません。
気負いすぎずさりげなく、爽やかに弾いてみてはいかがでしょう?本記事がそのヒントになれば嬉しいです。
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