お子さんがピアノの練習をしない時・できない時〜1日30分の練習でも上達する方法〜

 

この記事を読んで下さっているのは、ご自分がピアノを習っている・またはお子さんが習っているという方が多いと思います。

ここで一つ質問させて下さい。

あなたは、または、あなたのお子さんは、ピアノの練習がお好きですか?

練習時間は十分取れていますか?

 

「はいピアノは大好きです。練習時間もたっぷり取れていますよ」

‥とおっしゃる方は、この記事をお読みになる必要はありません。

ここでは、

「ピアノは嫌いじゃないけどピアノの練習は嫌い」

「ピアノは好きで練習も嫌いじゃないけど、忙しくてあまり時間が取れない」

「ピアノは上手になりたいけど練習はあんまりしたくない」

という方々のために、秘策をお届けしようと思います。

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① ピアノのレッスン終了後、1分1秒でも早く復習を

ピアノ連弾

 

少ない練習時間で最大限の効果をあげるコツ。

そのキモは、

ピアノのレッスン終了後、できるだけ早く復習すること。

これにつきます。

「できるだけ早く」とはどれくらい早くかと申しますと。

先生のお宅を出て帰宅し、手を洗ってうがいなどをしたら即時ピアノの前に座って「10分」復習する

のがコツです。

あくまでもいの一番に、ダイニングの椅子やリビングのソファに座る前に、です。

 

人は忘れる生き物です。

特に子ども達は忘れるのが仕事とさえ言えます。

どんどん忘れるからこそ色々なことを吸収できるのが子どもの特性。

彼らの人生には覚えておかなければならないことは山ほどあります。

残念ながら、ピアノ教室で習ったことなどは優先順位が低いはず。忘れて当然なのです。

 

だからこそ、最短時間で練習効果を上げるにはレッスン直後の他の情報が入り込む前が一番。

子どもたちばかりでなく大人の生徒さんも同じです。

まだ先生のご注意やアドバイスが頭に残っているうちに楽譜を開いて、指摘された間違いを直し、改善すべき点を再確認しておくことです。

そして、その時の復習時間は10分で大丈夫です。

逆にあまり長々とはやらないほうが良いでしょう。

10分だけで良いと思えば取り組みやすいですし、集中力も増すはずです。

 

そしてその10分間の復習は、翌日以降の練習に絶大な効果をもたらします。

まずは、「帰宅直後の10分復習」。

だまされたと思ってぜひトライしてみて下さい。

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② 弾けない箇所だけ抜き出して片手ずつゆっくり何回も繰り返す

鍵盤と五線譜

 

次に、日々の練習の効率の良いやり方をご紹介します。

 

「ピアノの練習」というと、曲の頭から終わりまで何回か通して弾いて終わり、という生徒さんはとても多いです。

が、これは実はもっとも効率の悪いやり方。

なぜかというと、ピアノ曲をはじめとするクラシックの曲は、同じメロディやハーモニーを何回か繰り返すことが非常に多いからです。

 

話を簡単にするために、見開き2ページ・32小節の初心者用の短い曲、

ぴあのどりーむ⑤ (Gakken・田丸信明編)p,10〜11 「エーデルワイス」を例にします。

冒頭の誰でも知っているメロディ8小節を”A”とすると、次の9〜16小節を”A’(ダッシュ)”、Aに似ているが後半が異なるパートと考えます。

1〜4小節目、9〜12小節目が全く同じだからです。

 

次のパート、17〜24小節目の、いわゆるサビの部分を”B”とします。

Aパートとの共通箇所はありません。

その先、25〜32小節目までが再び”A’(ダッシュ)”です。

9〜16小節目までと全く同一だからです。

このように、短い曲であっても同じメロディが繰り返されているのがお分かりと思います。

 

こういった曲において、「頭から終わりまで通して何回も弾く」という練習が、いかに非効率かご理解いただけると思います。

もちろんこんなに単純な構成の曲ばかりではありませんが、それぞれのレベルにおいて多かれ少なかれ同じ傾向です。

 

それでは、どうすれば短時間で練習を切り上げることができるでしょうか。

お分かりですね。

弾けないところ、苦手なところ、難しいところだけを繰り返し練習する」のが効率が良いです。

この時、片手ずつの練習がめんどくさいとばかり両手でガチャガチャ間違った音を出しながら練習した気になっている方がいますが、逆効果です。

必ず、「片手ずつ」「ゆっくり」「慎重に」音を出す癖をつけると良いです。

間違った音やリズムで何十回練習しても間違った音を手が勝手に覚えてしまい、かえって修正に時間がかかります。

無駄なことをすると時間がもったいないので、できるだけ正しい音を出すように心がけましょう。

その方が時間短縮につながります。

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③ スキマ時間を利用して練習頻度を上げる

ピアノを弾く子供の両手

 

「今は忙しくて全く練習する時間がない」とおっしゃる方がよくいますが、本当にそうでしょうか。

ピアノの練習は、一度に何十分も続けてやらないとダメというものではありません。

練習時間が取れないときはむしろ、空いている、いわゆるスキマ時間にちょこちょこ弾いて練習頻度を上げるのが効果的です。

 

人間の脳はせいぜい15分程度しか集中できないという研究結果があります。

ということは、仮に30分しか練習時間が取れない場合、1日に一度だけ30分練習するよりも、15分の練習を2回行った方が集中できることになります。

 

これは私自身の経験とも合致します。

ピアノを教えるのが仕事なのだからさぞ毎日何時間も練習しているのかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はそんなことはありません。(笑)

主婦でもあり、親の介護なども視野に入ってくる年齢ですので、どうしても自身の練習時間が取れないこともあります。

そんな時、この「ちょこちょこ練習」が効果を発揮します。

 

例えば、午前中買い物に行く前に10分、レッスンが始まる前に15分、夕食の支度をする前に5〜10分という感じ。

これで1日30分強になります。

とりあえず短い期間なら、この程度の練習時間で乗り切ってきました。

こんな状態がずっと続くのは私の場合はさすがにマズいですが、まったくピアノに触れないのよりずっと良いです。

 

生徒さんも同じです。

ピアノを学ぶのは長丁場ですので、どうしても練習時間が取れない時期は必ずあるものです。

そんな時、無理だと諦めて辞めてしまったり、まったく弾かなくなってしまうのはもったいないことです。

集中さえすれば、10分とか15分でもかなり密度の濃い練習ができます。

ぜひ取り入れてみて下さい。

ピアノの練習を1日30分で済ませる方法・まとめ

鍵盤と植物

まとめてみましょう。

① ピアノのレッスンから帰ったら、ご注意を忘れないうちに「即」、復習。10分程度でOK。

② 最初から最後まで通して弾こうとしない。苦手なところだけを片手ずつゆっくり練習

③練習頻度を上げる。15分×2回など、短くて良いので集中して練習。

 

忙しい間は、これらに気をつけて乗り切って下さい。

そして、また練習時間が取れるようになったら頑張れば良いのです。

 

最後に、ピアノが上手になる、とっておきの秘訣をお伝えしましょう。

それは、

ピアノをやめないこと。続けることです。

病気の時や、指を怪我している時を除いて、毎日淡々と練習を続けて下さい。

ある日、いつの間にか上達していることに気づくはずです。

時間がかかりますが、それ以外の上達方法はありません。

どうか焦らず、ゆっくり、確実に、続けていって下さいね。

 

お読み頂いてありがとうございます。

 

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