ピアノの発表会ドレスの失敗しない選び方・初めてのステージを成功させるために
いよいよ、初めての発表会が近づいてきましたね。
そろそろ曲も仕上がってきているのではないでしょうか。
ところで、衣装や靴のご準備はお済みですか?
「‥それが、初めてなもので、どんなものが適当なのかよくわからないんです」
なるほど。
承知しました。
実は、ピアノ発表会の衣装選びには、パーティや結婚式などに出席するのとは違う配慮が必要なのです。
あなたのお子さんが、ステージで自信をもって演奏できるような衣装をご一緒に考えて参りましょう。
なお、発表会の衣装選びでは、年齢や性別によって選ぶ際のポイントが違ってきます。
本記事では、特に幼稚園から小学校低学年の女の子のための衣装選びのコツをお伝えします。
目次
ピアノ発表会での幼稚園〜小学校低学年女子の衣装選びは
やっぱりドレス?それとも着回しのできるワンピース?
ピアノの発表会で最も華やかに装うのは、主に幼稚園〜小学校低学年の女の子さんたちです。
普段とは全違った雰囲気の衣装に身を包んだ彼女たちの姿は、まさに発表会の花。
保護者の方々にとっても衣装の選びがいがあるというもの。
この年齢層のお子さんたちは、発表会に出演するのは初めてというケースも多く、私もよく衣装についての質問を受けます。
一番多いのは、
「使い回しのできるワンピースなどでも良いでしょうか?」
「やはりドレスが適当でしょうか?」
という質問です。
正直、結論はコレです!というようにはっきりとはお答えしにくい質問です。
先生がドレスコードを指定されるケースもあると思いますが、ほとんどの場合「自由」というお教室が多いのではないでしょうか。
衣装選びの際には、会場の広さ・雰囲気を考慮に入れると失敗しません。
以下、私見を述べます。
ワンピースやスーツなら着用機会は色々
数十人〜最大100人くらいまでのミニホールでの開催なら、ワンピースなどのちょっとしたお出かけ着で大丈夫。
他の出演者の動向にもよりますが、狭い会場であまりにゴージャスなドレスだと結構目立ちます。
もちろん目立ってもまずいことはないのですが、小さい会場での発表会では、かなり地味というか、ほとんど普段着のような生徒さんもいらしたりします。
収容人数100人以下の小さめの会場では、ワンピース、スーツなどにしておけばとりあえず浮くことはありません。
自宅から来て行けますのでラクですし、万が一更衣室がなかったり極端に狭いようなことがあっても大丈夫なのは安心です。
結婚式ほど改まった場でなくても、親戚の集まりや家族での食事など、幅広い場面で活躍できるのが「お出かけ着」の良いところ。
入学式などの学校行事などでも使えますし、利点は色々あります。
広い会場ではできればドレスがおすすめ
初めての発表会、しかも地域の中核となるような広いホールでの開催なら、ぜひドレスにチャレンジをオススメします。
そのような会場なら着替えの場所が用意されている場合がほとんどですので安心です。
そして、実は、彼女たちが好んでドレスを着てくれる時期というのは、とても短いのです。
低学年の頃に素敵なドレスで場を盛り上げてくれていた少女たちが、小学校4、5年生くらいになるとなぜか一様に普段着に近いカジュアルな服装になっていきます。
中学生になると、制服で出演するお子さんが圧倒的。
制服は学生の正装ですので当然なのですが、やはりどうしても華やかさには欠けますよね。
夢のあるお姫様ドレスを選ぶ楽しみは今だけという訳です。
というわけで、私は低学年までの女の子さんの保護者の方には、迷った時はドレスではどうかと提案しています。
今は手頃な価格のものも多いですし、なんといっても華やか。
小学校低学年までのピアノ発表会は、やはり特別なイベントです。
確かに着回しはできませんが、写真には残りますし、良い思い出に残ること請け合いです。
ピアノ発表会の衣装を選ぶ際の注意点
それでは、ここからはドレス選びの際の注意点を。
上半身が動かしやすいものを
最も大切なのは、上半身の動きを妨げないデザインのものを選ぶことです。
あまりにピッタリしたデザインや、伸縮性のない生地だと腕や肩を動かす時に抵抗感を感じることがあります。
特に、袖のあるデザインですと注意が必要です。
なお、子どもはすぐに大きくなりますので、あまり早く用意するとサイズが合わなくなってしまうことも。
ギリギリのタイミングだと不安ですが、子どもは夏の間に急に大きくなったりしますので、その分を計算に入れるようにしましょう。
小さいお子さんはあまり裾の長くないものが無難
次に大切なポイントはスカート部分の長さです。
幼児にはすその長いロングドレスはなかなか大変です。
裾さばきが難しいのでイスに座るのにまずは一苦労。
イスから降りる時も見ていてハラハラします。
しかも、慣れない靴でペダルを踏まなければならないとなると‥。
ロング丈でも、足首が出ていればかなり動きやすくなります。
また、すその長さはその衣装の雰囲気をほぼ決定します。
短くて可愛らしい曲を弾く就学前のお子さんが、足首が隠れるようなロングドレスを着ているのをたまに見ますが、正直もったいないと感じます。
幼児には、幼児にしか着こなせない愛らしい衣装があるというのに‥。
あまりすそが短いのも考えものですが、幼稚園児から1年生くらいならひざ下くらいのミディ丈でふわっとスカートが膨らんでいたりすると可愛らしいと思います。(私の好みかもしれません笑)
ドレスの色を選ぶ時に気をつけること
ほとんどの発表会会場のピアノは黒だと思われます。(サロン風の会場は例外あり)
なので、黒いドレスはピアノと一体化して見えます。
また、背景は上の写真のようにベージュ系に見えることが多いです。
つまりベージュ系の色のドレスは背景に溶け込むように見えます。
ゴールド、黄色、クリーム色も同じ傾向です。
黒やベージュのドレスが残念に見えるわけでは全くありません。
むしろ逆に目を引いたりします。
シックな印象になるので、大人っぽい雰囲気のお子さんに合います。
それ以外の色ですと、赤、青、緑、濃いピンクなどのはっきりした色合いのドレスは元気で強い印象を与えます。
逆に、薄いピンク、水色、ミントグリーンなどのパステルカラーは優しい印象に。
パープル、ワインカラーはエレガントな雰囲気。
白、紺色はノーブルな印象になります。
身ごろとスカートで色が違うのはオシャレな感じに。
曲の内容や雰囲気に合わせて選ぶのも良いですね。
重ね着ができるデザインだと安心
ドレスの袖部分にあまりボリュームのありすぎるデザインには注意が必要です。
弾きにくくなるだけでなく、カーディガンやボレロを羽織るなどの重ね着ができなくなります。
小さいお子さんが舞台上で弾いている時間は短く、たぶんあっという間です。
むしろ、待ち時間の方がずっと長いはず。
客席で座って待っていると、広い会場では、空調の向きによっては寒く感じることも。
ノースリーブのままでじってしていると手が冷えてしまいます。
客席では上に羽織りものを着て手が冷えるのを防ぎ、舞台袖に行く直前に脱ぐのが良いと思います。
もちろん、ボレロなど着たままでも出演できる可愛らしいデザインのものも出ています。
衣装と色を合わせるなど、工夫の余地ありですね。
靴は最重要アイテム
衣装選びの際に、実は一番大切なのが靴です。
ここで間違うと、演奏の出来栄えにまで影響してしまいます。
オススメは、かかとが低めのものです。
普段お子さんが履いている靴はどんなものでしょう?
ほぼ運動靴と上履きではないでしょうか。
ローファーなどの指定のある学校もあるかもしれませんが、それでもかかとは低いはず。
生まれて初めての発表会という場で、慣れないドレスを着て人前でピアノを弾く時、靴のかかとが不用意に高かったりするのは負担が大きすぎます。
せっかく素敵なドレスを用意したのだからと、靴までハイヒールっぽくオシャレに決めたいお気持ちは痛いほどわかります。
でも、ここはグッとガマン。
靴だけは、堅実なデザインのものを選んであげて下さい。
かかとが低めで、ベルトの付いたものが脱げにくくて安心です。
甲の部分などに飾りが付いていたりするのは大丈夫です。
必ず衣装と靴を着用しての練習を
さて、衣装と靴の準備は万端。
髪飾りなども手配済み。
あとは練習あるのみ、衣装は大切にしまっておく‥のではなく。
必ず、何回かは衣装と靴を着用して練習することをお勧めします。
シワがよったり、汗をかいたり汚したりが気になりますよね。
もちろん短時間で構いません。
オススメは、曲が仕上がってきたら、保護者の方々やご兄弟などをお客さんに見立てて、衣装を着て「自宅リハーサル」をすることです。
自分の家であっても、思いのほか緊張していつも通りには弾けないのが普通です。
これを数回経験することで、本番での緊張を少し和らげることができます。
スカート下にパニエを利用する場合も、ご本人が感触をシミュレーションしやすくなります。
汗などが気になってあまり何度も衣装を着たくない場合は、靴だけでも良いので、何度か履いて弾いてみて下さい。
室内で靴の汚れが気になる場合は、靴底を拭いて、さらに新聞紙などを敷いて行うと良いのではないでしょうか。
確かに手間はかかりますが、たったこれだけの準備で本番でリラックスできるならやってみる価値はあります。
ぜひトライしてみて下さい。
初めてのピアノ発表会は一生の思い出
上にも書きましたが、年齢の低いお子さんのピアノ発表会というのはご本人にとってもご家族にとっても特別なイベント。
私も、自分が一番最初に出演した発表会のことをよく覚えています。
その時に着ていた衣装のことも鮮明に思い出すことができます。
ドレスなどではなくワンピースでしたが、発表会のためだけに母が用意してくれた、当時としてはオシャレなデザインで、とても嬉しかったのを覚えています。
さあ、衣装の準備ができたなら、最後の仕上げの練習をもうちょっとだけ頑張ってみましょう。
当日、演奏がうまくいくように。
万が一失敗してしまっても、後悔しなくてすむように。
それでこそ、素敵なドレスを用意した甲斐があるというものです。
あなたのお子さんの初めてのピアノ発表会が、楽しい思い出となるように心から祈っています。
もしも何か不安に思われることがあったら、先生にご相談なさってみて下さい。
きっと親身に答えて下さいますよ。
最後にもう一点。
せっかくのお子さんの晴れ舞台。
できれば、保護者であるあなたもその場にふさわしい装いをなさってみてはいかがでしょう。
特にお母さまは、「あの曲を弾いたお子さんのお母さまはどなたかしら?」といったふうに、意外と注目されます。
特別に着飾る必要はありませんが、ある程度の「きちんとした感」のある服装ならば安心です。
また、お子さんとの連弾などを予定されているなら、ぜひとも衣装の雰囲気もそろえたいもの。
最近はパーティドレスのレンタルなども気軽にできるようになりました。
検討の余地は大アリですね。
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また、マタニティードレスにも対応しています。
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お嬢さんと一緒にドレスを着て舞台に上がれる機会などは、一生のうちにそう何度もあることではありません。
晴れの日を彩る衣装の数々。
衣装を選ぶ楽しみもまた、ピアノ発表会の醍醐味のひとつです。
じっくりと選んで、晴れやかな気持ちでその日をお迎え下さいね。
お読み頂いてありがとうございます。
(この記事は、2019年10月公開の記事に加筆・修正を加えたものです。)
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