腱鞘炎に悩んだ私からのアドバイス① 〜右手に生じた違和感〜
「腱鞘炎」は、ピアノのみならず全ての楽器演奏者にとって恐ろしい『敵』です。
経験談を交えてその対処法から予防についてお話していきます。
以下の記事もご覧下さい。↓
決してあきらめないで 〜腱鞘炎に悩んだ私からのアドバイス② 〜
目次
腱鞘炎その① 〜右手首内側〜
最初の異変は、子①の出産後でした。
日に日に重くなっていく赤ん坊を右手で支えながらのワンオペ家事育児。
授乳の際も右手で首を支えたり、ゲップさせる時も右手で下からお尻を支えて行っていました。
もちろん夫氏も手伝ってはくれましたが日中はそうもいきません。
夜泣きもありましたので抱っこしながら家中歩き回ってみたり、とにかく右手首を酷使していました。
この間はあまりピアノを弾いていた記憶はありません。
とにかくも毎日がハードでヘトヘトでした。
ふとある日右手の親指付け根に違和感を感じました。
手首の内側のこの辺りです。
何か引っかかっているような、ひきつれているようなイヤな感覚です。
それでも最初はあまり気にしないでいたのですが、次第に痛みが出てきました。
抱っこの時だけでなく、包丁で野菜を切ったり、菜箸を使ったりといった日常生活の時にも痛みが出てきたのです。
おそるおそるピアノを弾こうとすると①指(親指)がズキズキといった調子で痛み出し、ついに我慢できなくなって整形外科を受診しました。
「あ〜腱鞘炎ですね〜。出産後よくかかるんだよね〜。指を使わないようにすれば治りますよ。」
とのことでしたが‥‥どうしろと?😭
リハビリと安静で軽快
ともあれ抱っこのしすぎで腰も痛くなっていたため、しばらく毎週土曜日にリハビリに通いました。
腰の牽引(医療機械で引っ張る)療法を受けつつ手首の湿布をもらい、ストレッチのやり方を習って実践。
左手でできることは左手でやる。
夫氏にも家事をガンガン手伝ってもらう。
幸か不幸かピアノを弾かなければならない状況ではありませんでしたので、とにかく安静に徹しました。
そのうち離乳食が始まり、卒乳して歩くようになると嘘のように回復しました。
この辺りは、典型的な、産後によく起こる腱鞘炎の経過と同じです。
走り回る子供を追いかけているうちに腱鞘炎だったことも忘れてしまいました。
右手小指の付け根の腱鞘炎はやっかい
それから10年以上何事もなく経過。
子②が小学生になったため、ピアノを教えることにしました。
子②は①と違い、頑固で手がかかるタイプ。
「ピアノ弾きたい」と自分から言ってきた割には練習に身が入らず、ピアノの前に座らせるだけで一苦労です。
やっとイスに座っても、『親の言うことは聞かない』を信条としているらしく、いちいち逆らうためバトルが起こります。
「練習しなさい!」「今忙しいし,そう言われるとやる気なくなる」「イヤならやめなさい!」「私の勝手でしょ」
‥‥以下略。これだけでカテゴリーができるほど色々ありましたが割愛します。
ピアノ教師の母親が自分の子供にピアノを教えるべきではないと言うのは本当でした。
今から思えばさっさと教えるのをやめていればよかったのですが、当時はなぜかなかなか割り切ることができなかったです。
毎日のように半分キレながら教えていた時、はずみで右手小指を強く鍵盤に打ち付けてしまいました。(いつまでたっても指づかいを直そうとしないので‥)『⑤の指でしょこうやるのよ!』みたいな感じだったでしょうかしら。
すぐに、覚えのあるイヤ〜な違和感が今度は小指に起こってきました。
しまったと思っても後の祭です。
しかも当時は教室を再開していて、それなりの数の生徒さんが通ってきてくれていました。
すぐに以前と同じ種類の痛みを感じましたが、ピアノを弾かないわけにはいきません。
ただ、当時の私は、以前のように少し安静にしていればそのうちよくなるだろうと甘く考えていました。
ところが、親指と小指では予後が全く違っていたのです。
続きます。
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