アップライトピアノの大きさと重さはどれくらい?一般家庭への設置で気をつける6つのポイント
アップライトピアノを購入するにあたり、一番の気がかりはなんといってもその大きさと重さではないでしょうか。
多くの日本の家庭は、あまり広い家に住んでいるとは言えないのが実情。特に首都圏ではその傾向が強いと思われます。
アップライトピアノを買いたかったけれど、設置場所に悩んで結局電子ピアノを購入することになったという方も珍しくありません。
アップライトピアノとは果たしてどれくらいの大きさがあり、重さはどれくらいなのでしょうか。
どんな点に気をつけて設置する場所を決めれば良いでしょうか。
簡潔にまとめてみました。
目次
アップライトピアノの大きさと重さ
ヤマハアップライトピアノの主要モデル本体の大きさと重さは以下の通りです。
- 横幅 152cm
- 奥行き 61cm〜65cm
- 高さ 121cm〜131cm
- 重さ 200kg〜250kg
数字は島村楽器HPより。
ピアノの鍵盤は88鍵と決まっており、サイズが大きいアップライトピアノであっても横幅は変わりません。
差が出てくるのは高さと奥行き。それに伴って重さも増します。
高さのあるピアノは、長い弦を張るため広い響板で音を響かせることが出来るようになり、音色に深みが出て表現力が増します。
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ただ、これだけのスペースを用意すればピアノが置けるというものではありません。
アップライトピアノを家庭で設置する際のポイント
アップライトピアノを設置するにあたり、以下の6つのポイントに注意する必要があります。
- 調律のための空間
- 温度変化
- 直射日光
- 湿気
- 椅子の位置
- 壁から離す
調律のための空間
忘れがちなポイントNo.1なのが調律スペース。
調律師がチューニングハンマー(専用工具)を動かせるだけの空間が必要です。
特に、蓋を開けないと調律作業ができないので、アップライトピアノ上部は必ず40cm以上の余裕が必要。
左右は「人が通れるくらいが理想」とヤマハのHPにはありますが、調律師はほとんど右手で工具を使うため、右側が空いていればなんとかなります。
私の家のピアノはグランドですが、実際に左側はほとんど空いていません。調律師の方が頑張ってくれている模様。σ(^_^;)
右側の作業スペースは15cmくらいは欲しいところです。
温度変化
ピアノは生き物なので、温度変化が苦手です。 ペットを飼う時のような気遣いが必要なのですね。
おおむね、人間にとって過ごしやすい気温がピアノにとっても良い環境ということ。
具体的には、室温が15℃〜27℃くらい、湿度は40%〜70%程度で、あまり変動しない環境が理想です。
なお床暖房については、直接ピアノが熱源の上に乗る場所は避けたほうが良いでしょう。
直射日光
直射日光がピアノにモロに当たる場所は避けたいところですが、狭い日本の家ではなかなかそうはいかないのが実情。
特に日当たりを重視して購入したマンションでは、リビングに置くならどうしたって多少は日光が当たってしまいます。
あそこもダメ、ここもペケとなると置ける場所がなくなりますので、ここはある程度は仕方ないと割り切るのはアリです。
西陽がガンガン当たる状況だけは避けるようにすれば、あとはカーテンなどを随時使って日光が長時間当たらないようにすれば大丈夫。
湿気
日光と違い、絶対に避けていただきたいのが湿気です。
ピアノは木材と鉄でできていますので水分は大敵。
なのでエアコンの吹き出し口の真下などは水漏れの危険があるのでNGです。 また結露の激しい窓の近くも避けたほうが無難。
そして、飲み物の入った容器や観葉植物などを決してピアノの上に置かないようにしましょう。
サビの原因となる加湿器の使い過ぎにも注意が必要です。
椅子の位置
こちらもつい忘れがちなポイント。
ピアノを弾くためには椅子に座る必要がありますが、これが意外と場所をとるのです。
お子さんが小さいうちはそうでもありませんが、成長するにつれて椅子は鍵盤から離れて置かないとうまく弾けなくなります。
また大人の調律師が作業をするのにも十分なスペースは必要。
具体的には、椅子の位置として鍵盤から手前に1mくらいの空間があれば安心といえるでしょう。
壁から離す
ピアノは湿気がこもるのが何よりキライです。
なので風通しを良くするために壁からある程度離して設置したいところ。
壁に近すぎるとマンションでは音も響きますし、音が反射して雑音が発生したりします。
ただ、壁から15cm以上離すのが理想とヤマハのHPにはありますが、なかなか日本の一般家庭では難しいのでは‥(我が家も含めて)。
なので、できれば10cm、それが難しければ最低5cm以上は壁から離して設置するようにしましょう。
まとめ
- 標準的なアップライトピアノの大きさは横幅152cm、奥行き61〜65cm、高さ121〜131cm
- アップライトピアノの重さは200kg〜250kg
- 一般家庭にアップライトピアノを設置する際の注意点は6つ
- 調律のための空間、温度変化、直射日光、湿気、椅子の位置、壁から離すこと
一般家庭にアップライトピアノを設置するにあたり、気になるピアノの大きさと重さ、設置するための注意ポイントをお伝えしました。
色々と書きましたが、「やっぱりピアノって色々と気遣いが必要でメンドくさいな〜」などとはできれば思わないで頂きたいのです( ´ ▽ ` )
私は子供の頃からピアノとともにあちこち引っ越しを繰り返し、海外を含めて様々な居住環境に身を置いてきました。
狭い社宅やマンション、一戸建て、タウンハウスなど色々な家に住みましたが、特別にピアノに対して気を使ってきたということはありません。
上に書いたようなことに少しだけ気を配りながらごく普通に過ごしてきましたが、ピアノに大きな不具合が出たことはありませんでした。
国産のしっかりしたメーカーのアップライトピアノは、日本の過酷な気候と厳しい住宅事情(´∀`)を考慮して作られています。
どうか安心してピアノを楽しんで頂ければと思います。
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