女の子におすすめしたいピアノ発表会曲 初級レベル10選!小学校低中学年向き
ピアノ発表会の曲選び、初級レベル編です。
本記事では、小学校低〜中学年の女の子にぴったりの曲を集めてみました。
ピアノを習う少女たちにとって憧れの舞台である発表会。素敵なドレスを着て弾くのにふさわしい、オシャレな曲を多めに選びました。
もちろん、男の子が弾いても魅力的。
曲選びの参考にして頂ければ幸いです。
幼稚園〜小学校低学年の女の子向きの入門レベル発表会曲はこちらから↓
【ピアノ発表会】女の子におすすめ!入門レベル曲10選|幼児〜小学校低学年向け
目次
初級レベルの発表会用ピアノ曲とは
管理人は、ピアノの「初級レベル」として以下のテキスト、曲集などの学習者を想定しています。
- ぴあのどりーむ ④〜⑥
- バイエル下巻
- 子供のオルガン・ピアノの本②〜④
- バーナムピアノテクニック導入書〜1巻
- トンプソン現代ピアノ教本1
ピアノ曲の難易度を詳しく解説した記事はこちらから↓
ピアノ曲の「難易度」とは?レベル設定と基準について解説!入門から最上級まで
初級レベルとは、ピアノを習い始めて1年以上が経過し、少し演奏に慣れてきた頃。
使う鍵盤の範囲が広がり、16分音符や付点音符を使った、やや複雑なリズムの曲が演奏できるようになってきています。
「初級レベル」は、入門レベルに比べてその範囲が広く、音数の少ない易しい曲から、バイエル終盤のそこそこ難しい曲までカバー。
選び甲斐のある年齢・レベルといえます。
なおピアノ曲の難易度は、テンポの設定や弾き方、演奏者の年齢、体格によってかなり違ってきますので注意が必要です。
【ピアノ発表会】初級レベルの女の子におすすめの曲の特徴
小学校低学年〜中学年でピアノ初級レベルの女の子の発表会におすすめな曲の特徴は以下の要素です。
- 「踊り」の要素を持つ曲
- キラキラ感・特別感
- 3ヶ月弱で仕上がる難易度の曲
女の子たちはダンスが大好き。
小学校の体育の授業においてダンスが必修化されたのに伴い、多くの少女たちが様々な形でダンスにふれるようになってきました。
古典的なバレエはもちろん、チアダンスやヒップホップ、さらにはフラなど、今や少女たちの日常にダンスは欠かせないといって良いほど。
小学生女子の嗜み(?)の一つとしてダンスは一つの地位を確立したと言えましょう。
そしてピアノ発表会曲においてもワルツやメヌエットなどの「舞曲」は一つの大きなジャンル。
それぞれどんなダンスか、時代背景や衣装など説明すれば興味をもって練習してくれること間違いなしです。
小学生になった少女たちは、ピアノという楽器の演奏がそれほど簡単なものではなく、ちょっと友達に自慢できるような習い事だと理解しつつあります。
なので彼女たちのプライドをくすぐるような「特別感」「キラキラしたイメージ」を意識させると喜んで練習してくれます。
素敵なドレスに憧れる時期でもありますしね。(^ ^)
この時期の女の子は日々成長が早く、あまり長く一つの曲を練習してくると飽きてダレて来ることが多いもの。
性格にもよりますが、3ヶ月程度でサクッと仕上がるレベルの曲を選ぶのが適当です。
【ピアノ発表会】女の子におすすめの初級レベル曲
以下、小学校低学年〜中学年の女の子が喜んで弾いてくれそうな曲を選んでみました。
比較的易しい曲から、難易度の高い曲の順番に並んでいます。
作品の日本語のタイトルと共に可能な限り原題を記載。また作曲者の氏名、不明な場合をのぞき生年と没年を記載しました。
なおピアノ曲の難易度は演奏者の体格や手の大きさ、弾き方、テンポなどによっても変わってきますので注意が必要です。
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ガラスのくつ
- 曲名:ガラスのくつ(The Glass Slipper)
- 作曲者:ギロック(W.Gillock,1917-1993)
- 難易度:初級A
- 収録:ビギナーのためのピアノ小曲集・はじめてのギロック(ACCENT ON SOLOS・全音楽譜出版社)
- 演奏時間:約1分
ギロックによる初心者向きの小曲の中で1、2を争う人気曲。軽やかなワルツに乗ってシンデレラのストーリーが語られます。
中間部は両手で受け渡す八分音符が滑らないように、それでいてやや動きをもって弾けると良いですね。
22小節目の四分休符がなんともオシャレ。決して詰まった感じにならないように長めに取りましょう。
ラスト、「シンデレラは走り去るとき、くつをなくしました」。やや切迫感をもって、でもあくまでも優雅に曲を締めくくりましょう。
↓「ガラスのくつ」には、こんなドレスはいかが?♪( ´▽`)ピンク、ネイビーもあります。
金の星
- 曲名:金の星(Les Etoiles D’or)
- 作曲者:ストリーボッグ(L..Streabbog, 1835-1886)
- 難易度:初級B
- 収録:先生が選んだピアノ発表会名曲集②(YAMAHA)
- 演奏時間:約2分
初級者のピアノ発表会定番曲。軽快なハ長調(途中ト長調)のワルツで、子どもたちに人気があります。
全体は大きく3つのパートに分かれています。それぞれが違ったワルツであることが伝わるように弾き分けると良いですね。
第2ワルツの装飾音は決して重たくならないように、キラッキラッと金星がまたたくような透明感があると素敵。
「星の曲」なので、全体的に澄んだ硬めの音色で弾くのが似合います。
星のうた2
- 曲名:星のうた2
- 作曲者:田中カレン(1961〜)
- 難易度:初級B
- 収録:星のどうぶつたち(カワイ出版)
- 演奏時間:約1分30秒
「ピアノ曲集『星のどうぶつたち』は、星座に登場する動物たちがテーマとなっています」(著者『はじめに』より)。
作曲者の田中カレン氏は、オシャレで洗練された音づかいによる曲作りで近年注目の邦人作曲家。
20曲から成る曲集「星のどうぶつたち」の6曲目に当たる「星のうた2」は、宇宙船にのって星々を見ているような気分で弾くとぴったり。
キラキラ輝くクリスタルのように硬く透き通った音色で、繊細かつクールに弾いてみましょう。
「星のうた2」には、こんなちょっと大人っぽいドレスがおすすめ。キラキラ感が「星」のイメージにぴったりです。↓
小さなロマンス
- 曲名:小さなロマンス(Kleine Romanze)
- 作曲者:グルリット(C.Gurlitt, 1820-1901)
- 難易度:初級B
- 収録:こども音楽会 Op.210(Der erste Vortag Op.210)
- 演奏時間:約1分15秒
子どものための小さなロマンス。ロマンスとは旋律美に重きをおいた器楽曲または歌曲のこと。
シンプルな8分の6拍子の伴奏に乗って、甘く叙情的なメロディがいきいきと歌われます。
ヴァイオリンで歌い上げるように、息の長いフレーズを柔らかい音色で表現して下さい。
決して華やかではないけれど極めて美しいこの曲を、人の心に訴えかけるように弾けたなら、その子はまさに小さな音楽家といえるでしょう。
「先生が選んだピアノ発表会名曲集②」にも収録されています。
小さなお花のバレー
- 曲名:小さなお花のバレー
- 作曲者:中田喜直(1923-2000)
- 難易度:初級B
- 収録:こどものピアノ曲(音楽之友社)
- 演奏時間:約1分10秒
中田喜直は「めだかの学校」「夏の思い出」などを作曲した邦人作曲家の大家。
「こどものピアノ曲」は、まだ日本の子供のためのピアノ作品集がほとんど存在しなかった昭和31年(1956年)に発行されました。
以後版を重ね、今でも発表会では定番となった人気曲が多く含まれています。
「小さなお花のバレー(バレエ)」は、1小節に一つずつのフレーズでできています。
決してテンポが速くなりすぎないように、重なり合う声部の響きを味わいつつ、お花が揺れるように可愛らしく弾きましょう。
カドリーユ
- 曲名:カドリーユ(Quadrille)
- 作曲者:ハイドン(F.J.Haydn, 1732-1809)
- 難易度:初級B
- 収録:ピアノのための古典期名曲集・上巻(全音楽譜出版社)
- 演奏時間:約1分 30秒
カドリーユとは、古くからヨーロッパ上流階級に伝わる歴史的なダンス。4組の男女が四角になって踊るスクウェアダンスの先駆けです。
ハイドンによる古典期の作品なので、右手はメロディ、左手が伴奏と左右の手の役割がはっきりしています。
左手の音数が多いので賑やかになりすぎないように。
テンポの速い生き生きとした踊りですが、「上流階級」を意識してあくまでも品よく端正に弾きましょう。
リボン
- 曲名:リボン
- 作曲者:池田奈生子
- 難易度:初級B〜C
- 収録:ピアノ曲集 虹色パレット(全音楽譜出版社)
- 演奏時間:約1分
近年注目の邦人作曲家・池田奈生子氏による、初級者のためのピアノ曲集「虹色パレット」の中の14曲目。
「だれかへのプレゼントを飾るリボンが、クルクルとまわっています(作曲者による解説)」という言葉通り、優雅さと華やかさを兼ね備えたオシャレなワルツです。
変ロ長調という柔らかい調性感を生かして派手になりすぎないように、パステルカラーのリボンたちのイメージで弾くとぴったりです。
↓「リボン」には、やはりリボンがポイントのこんなドレスがおすすめです♪
メヌエットト長調
- 曲名:メヌエット ト長調(Menuett BWV Anh.114)
- 作曲者:ぺツォルト(C.Petzold, 1677-1733)
- 難易度:初級B〜C
- 収録:アンナ・マグダレーナ・バッハのためのクラヴィーア小曲集(Klavierbüchlein für Anna Magdalena Bach 全音楽譜出版社)
- 演奏時間:約1分30秒
おそらくは世界で一番超有名なメヌエット。ピアノを習っていなくても知らない人はまずいないものと思われます。
J.S.バッハの「アンナ・マグダレーナ・バッハのためのクラヴィーア小曲集」に収録されているため、長くバッハの作品と思われていましたが、近年の研究により同時代のオルガニスト、C.ぺツォルトの作品と修正されました。
アーティキュレーションや装飾音符は実に様々な解釈がされており、どれを選ぶか苦労するほどです。
「プレ・インベンション」にも収録されていますが、個人的には、1、3小節目などの1拍目の四分音符は2拍目3拍目と離して弾くのを推奨。
「先生が選んだピアノ発表会名曲集②」では原点版表記となっており、こちらがおすすめ。
↑「メヌエット」や「カドリーユ」にふさわしいのはこんなドレス。クラシカルで格調高い雰囲気がぴったりです。
魔女たちの踊り
- 曲名:魔女たちのおどり(Witches’ Dance Op.4 No.2)
- 作曲者:クラック(T.Kullak, 1818-1882)
- 難易度:初級C
- 収録:先生が選んだピアノ名曲120選1・初級(YAMAHA)
- 演奏時間:約50秒
19世紀のドイツの作曲家クラックは、優れたピアニストであると同時に教育者でもありました。
ピアニストの養成に特化したアカデミー「クラック音楽院」を設立し、モシュコフスキーなどの逸材を輩出しています。
「魔女たちのおどり」はテンポの速い聴き映えのする曲で、発表会でも好んで演奏される人気曲。
活発でありながら少々不穏な音の響き、振れ幅の大きい強弱の指示はなんとも魅力的。神秘的な雰囲気が出せると良いですね。
↓チュールたっぷりの大人っぽいフォーマルワンピ。発表会だけでなくちょっとしたお出かけ着にもなります。
南の風
- 曲名:南の風
- 作曲者:平吉毅州(1936-1998)
- 難易度:初級C
- 収録:こどものためのピアノ曲集 南の風(カワイ出版)
- 演奏時間:約1分40秒
「南の風」は、曲集のタイトルを与えられた、平吉毅州による名曲。
複雑な響きをもって2声で演奏される左手は初級者にはかなり難しく、この上のレベルに入れるか迷いました。が、上手な子なら頑張ってくれると思います!(^○^)
途中、音が不安定に「乱れながら盛り上り、そして沈潜」していく部分がありますが、「風の曲」なのであくまでも音色は柔らかく。
常に呼吸を意識しながら、ゆったりとかつさわやかに演奏して下さい。
↓ノーブルな印象のパフスリーブのドレス。「南の風」にはクラシカルな雰囲気の衣装が合います。
以下のサイトでは各曲の難易度検索ができます↓
まとめ
少しずつピアノに慣れてきた時期の子どもたち。
特に女の子にとっては、ピアノ発表会は特別な機会です。
きれいなドレスを着て髪を大人っぽく結い上げ、1人でステージに立ってピアノを弾くなんて、もう一生の思い出!
そんな素敵な時間を少しでも楽しめるように、本人の好きな曲を弾かせてあげたいですよね。
なお、曲選びについては、保護者の方が選ぶケースであっても、先生にご相談しつつ決定するのがおすすめです。
本記事がご参考になれば幸いです。
お子さんの発表会が素晴らしい思い出になるように、心からお祈りしています!(^○^)
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