大人のピアノが上達しない理由|こんな練習方法では上手くならない!解決方法をピアノ講師が解説

「大人になってからピアノを始めたけれど思うように上達できない」

「一応練習はしているんだけど‥」

「やっぱり子供のうちから始めていないと上手くならないのかなあ」‥そんな風に感じている人はいませんか。

ピアノも他の習い事と同じように、大人になってから始めても十分に上手に弾けるようになることは可能。

ですが、実際にはなかなか思うように上達せず悩んでいる人、またそれなりに練習していてもなぜか今ひとつ上達しない人がいるのは事実です。

 

本記事では、まずは大人のピアノが上達しにくい理由を列記。

その上で、ひとつひとつの理由に対処する解決方法を考えてみました。

ぜひ、参考にしてみて下さいね。

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【大人のピアノ】上達しない理由

ピアノのボトルアート

大人のピアノが上達しない主な理由は以下の3つが考えられます。

  • 練習時間が取れない
  • 間違った練習方法
  • 先生の指示に従わない

 

上の3点はどれも、大人のピアノの上達を阻む大きな要因。

あなたももしや身に覚えがあるのでは?(^_−)−☆

以下、ひとつひとつの「上達しない理由」と、それぞれの対処方法を解説してまいります。

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【大人のピアノ】練習時間が取れない

砂時計と本

問題点

1番の問題はこちら。大人のピアノで最も難しいのは練習時間の確保です。

ピアノは、時間のかかる習い事です。毎日一定時間コツコツと練習を続けることが必要で、しかもそれが年単位続きます。

 

ところが大人というものは子供と違い、自分のことだけ考えていれば良いというわけにはいきません。

社会人であれば当然日々の仕事が何よりの重要事項ですし、主婦であれば家事のほか子供の世話や送り迎えが必要。時に介護も発生します。

練習したくとも状況が許さず、結果的に練習不足がちになってしまうのです。

解決方法

まとまった練習時間が取れない時は、コマ切れで良いのでピアノに向かう回数を増やしてみましょう。

実は、ピアノの練習にとって最も大切なのは時間の長さではなく練習の頻度なのです。

なので、忙しい社会人は思い切ってコマ切れ練習で良いと割り切ってしまうのが吉。

毎日1時間以上のまとまった練習時間を確保するのはなかなか大変ですが、10分、15分といった短い時間に集中して指を動かすだけでも効果はあります。

 

また、今ひとつピアノの練習が習慣化できない人は「30分以上は練習せねば」と思うと気が重くなりがち(´∀`)

「10分でいいから練習しよう」と思えばそれほど負担ではないのでは。

「大人のピアノ練習は時間より頻度」。ぜひ試してみて下さい。

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【大人のピアノ】間違った練習方法

ピアノを弾く手

大人のピアノ初心者にありがちな「間違った練習法」とはどんなものでしょうか。

以下は「上達が遅れがちな大人のピアノ初心者」の、間違った練習方法の典型的なパターンです。

  • 指のための基礎練習を敬遠する
  • すぐに両手で弾こうとする
  • 記憶に頼る

 

以下、パターンごとの傾向とそれぞれの解決方法をお伝えして参ります。

指の基礎練習の敬遠

指の基礎練習とは、いわゆる「ハノン」に代表されるような指の訓練のことです。

「ハノン」とは、単純な音型をひたすら繰り返して各指の強化と独立をはかるのが特徴の基礎教材。

毎日練習すれば短時間で大きな効果を上げることができます。

「ハノン」のほか「ピアノのテクニック(音楽之友社)」、「バーナムピアノテクニック(全音楽譜出版社)」などが代表的なものです。

 

ところが、「あまりにも単純で退屈」だとして、このような基礎練習をやりたがらない大人初心者が非常に多いです。

「こんなのつまらなくてやっていられない」「別に今からピアニストを目指すワケじゃないし」「ただの習い事なんだから楽しくないと続かないわ」などが「やらない理由」。

これでは上達はおぼつきません。

 

はっきり申し上げねばなりませんが、「指の訓練のための基礎練習」はピアノの上達を目指す上での絶対条件です。

ピアノが上手な人は全員がこのような地道な練習を長期間続けてきた人々です。そこに例外はありません。

あなたがピアノを上手に弾きたいと願うならやるしかありません

 

ひとつの解決方法は、取り組みやすい教本を選ぶこと

「ハノン」は絨毯のように16分音符の細かい音型が並んでおり、見ただけでイヤになる気持ちはわからないでもありません ( ´▽`)

ので、そんな人には1曲1曲が短くて目的がはっきりした「バーナムピアノテクニック」の方がおすすめ。

始めたばかりの初心者なら「ミニブック」、少し進んでいれば次のレベルの「導入書」から始めるのが良いでしょう。

毎日短時間で良いのでぜひ取り組んでみて下さい。効率的に上達できるはずです。

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両手で弾きたがる

世の中には「ピアノを弾く人」の画像や映像があふれており、それらの演奏者はいずれも両手でカッコよく弾く姿を見せています。

あなたは「演奏者が片手でピアノを練習している」画像を見たことがありますか?‥ないですよね多分。

そう、あなたの脳には「ピアノとは両手で弾くもの」という刷り込みがなされているのです。

ですがこれは大きな誤解です。

 

ピアノとは本来「片手ずつ練習するもの」なのです

世の中のピアノ奏者たちの華麗な姿は、彼らがおうちでさんざん片手で練習した、その成果として披露されているもの。

決してその結果だけをマネしてはなりません。

 

「エーッ、でも片手練習なんて楽しくない‥」「別にピアニストになるワケじゃないし‥」なんて感じた人はいませんか。

あなたが両手でばかり練習している限り、それ以上ピアノが上達することはないでしょう

残酷なようですがこれがピアノという楽器の真実。

上達したければ必ず片手ずつピアノを練習しましょう。これが1番の解決方法です。

記憶に頼る

早く弾けるようになりたいがために、曲を記憶して弾こうとする人がいます。

曲の頭から順番に、どの指でどこを押さえれば良いか記憶し、その通りに弾こうとするのが典型的なパターン。

特徴として、彼らの目線は常に鍵盤に向いています。

つまり楽譜を見ないために間違った箇所がなかなか直らず、リズムもよくわかっていないためにあやふやなまま。

曲の仕上げとしての暗譜とは違い、弾く場所とタイミングを記憶しているに過ぎないので、途中で間違えると弾けなくなります。

人の記憶力には限界がありますので、こんな練習を続けていては上達どころか行き詰まりが約束されているようなものです。

 

この状態を脱却するには、根気強く「治療」するのが一番。

ピアノに向かって覚えた音を並べていく作業をすぐに止めて、目の前の楽譜に正面から向き合ってみて下さい。

以下の記事が参考になります。

「ピアノを習っているのに楽譜が読めない人」にならないために

 

あなたの楽譜には、先生が書いて下さった注意事項が赤鉛筆で記されていませんか?

独学なら、ご自分で書き込んだ注意書きがあるのではないでしょうか。

ピアノの練習を始める時は、いきなり弾き始めるのではなく、まずそのような書き込みを注意深く観察しましょう

そしてそれを鍵盤上に落とし込んでいくのです。

 

間違えやすい箇所にはご自身で色を変えて書き込むか、ゴチャゴチャしてわかりにくければコピーをとってそちらに書き込むのも手。

付箋を貼って注意喚起するのも良いですね。

なお、個人的には、ピアノの初心者には紙の楽譜をおすすめします。

「楽譜はiPadなどに入れておけば部屋もスッキリして荷物も減るし一石二鳥」‥ですがそれは中級者以上になってからのお話。

紙でできた楽譜はテキストの進捗状況が一目でわかり、モチベーションアップにつながるからです。

【大人のピアノ】指示に従わない

悩む女性

この項はピアノを先生について習っている人についてです。

大人のピアノ学習者の中には、一定数の「なぜか先生の指示に従わない人」がいます。

練習しない

大人の学習者の中には、色々と練習しない言い訳を語る人がいます。

「今週は忙しくて練習できませんでした」「仕事が溜まっていて‥」「子供が熱を出し‥」「町内会の用事が‥」「体調が‥」など。

 

ピアノを習うのは長丁場ですので、大人になっていればこのようなことは時々あるもの。

ただあまりにしょっちゅうこう言って練習して来ないようでは「ただの言い訳」に聞こえますし、当然ながら上達は遅れに遅れていきます。

一番上の項「練習時間が取れない」を参考に、毎日少しずつでも練習時間を確保していくしかありません

素直でない

ピアノを教えて40年以上になりますが、ピアノが上達しない人に共通するのは「指導に対する素直さ」のない人です。

なんだかんだと指示に従わない人 は上達が目に見えて遅れていきます。

 

指使いの間違いを指摘すると「こっちの方がやりやすいんです」とか「私は手の形がコレコレなのでその指だとちょっと‥」とか。

片手練習をするように言うと「わかりました」と答えるもののやって来ない。

初心者用の練習曲を出すと「家族にそんな曲は恥ずかしいから止めてと言われました」と言った方もいましたねえσ(^_^;)

 

またありがちなのが、YouTubeなどの「ピアノ練習方法」を観て、その通りにしようとすること。

また過去の成功体験や昔の先生のやり方にこだわって今の先生の指示に従わないケースも。

 

もう一度、なぜピアノを習っているのか思い出しましょう。

そして、現在の先生の指示を仰いだならその通りに練習することです。

あなたのピアノの先生は「昔の先生」でもYouTuberでもなく、もちろん自分自身でも家族でもありません。

せっかく月謝をお支払いして今の先生に師事しているのに指導に従わないのなら、そのお金はムダということになってしまいます。

 

ただ、ご自身のやり方にこだわりがある場合など、どうしても納得いかなければ独学もありかもしれません。

今は独学用の良い教材も出ています。

ムダなお月謝を払い続けるよりは独学に転じ、ご自分のペースで学べる教材に取り組むのが合っている可能性はあります。

以下の教材がおすすめです。

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先生と合わない

ピアノを習うとき、指導者と学習者が一対一のマンツーマンでレッスンするのが普通です。

ただ先生も人間ですので、中にはクセのある方もいますし、大人同士のことですので相性の良し悪しはあります。

「ピアノの先生と合わない」「ピアノの先生が怖い」。どちらもピアノを習う人に共通するお悩み。

先生とどうしても合わないと感じる時は、先生(教室)を変えるのが現実的な手段です。

以下の記事に詳しくまとめました。↓

ピアノの先生と合わない!困ったときの対処方法|解決策への3つの手順とは?こんな裏ワザも

ピアノの先生が怖い!その理由とタイプ別対処法|ピアノを嫌いにならないために

 

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ご相談までは無料なので、気軽に入力してみると楽しいですよ!(^○^)

まとめ

ピアノの鍵盤と楽譜

  • 大人のピアノが上達しない理由は3つ。「練習時間が取れない」「間違った練習方法」「先生の指示に従わない」
  • まとまった練習時間が取れないときは、10分・15分などのコマ切れ練習時間でOK
  • 指の基礎訓練を敬遠しない
  • 片手ずつ練習する
  • 記憶に頼らず楽譜を見て練習
  • 先生の指示に従って練習する
  • 従えない時は独学に転じるか先生を変える

 

大人のピアノ初心者には皆さんそれぞれの人生経験があり、また年齢もまちまち。

5〜7歳で一斉にピアノを始めることの多い、我が国のピアノ初心者のボリュームゾーンとは違い、確かに一筋縄ではいかない部分も。

とはいえ、他の習い事と同じようにピアノも大人から初めて十分上達することができます。

本記事がピアノの上達を目指す大人であるあなたのご参考になることを願っています。

 

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