大人のピアノの始め方|教室or独学 初心者のおすすめはどちら?選択のポイントを現役講師が解説!
ピアノを始めることを決意したあなたにとって、「教室で習う」か「独学」かは重要なポイント。
この最初の選択は、あなたのピアノライフにそこそこ大きな影響を及ぼします。
「ピアノはやっぱり教室に入って習わないと。独学ではヘンなクセがつきそうで不安」
「忙しくて教室に通うヒマもお金もないし、オレ(私)は独学で頑張る!」
「教室で習った方が無難なのかなあ。でも今はYouTubeとかで無料のピアノ講座いっぱいあるし、独学できるんじゃね?」
色々な考え方がありますね。
この記事では、これからピアノを始めようとする大人の初心者に向けて、「教室で習う」か「独学」か、それぞれのメリットとデメリットを解説。
経験の有無や弾きたいピアノのジャンルにより、その最適解を探って参ります。
「ピアノ教室」か「独学」かでお悩みのあなたの指標となれば幸いです。
目次
大人のピアノの始め方 教室に通うメリット
大人のピアノ初心者への一番のおすすめは、ズバリ「ピアノ教室に通って一対一のレッスンを受けること」です。
その理由は以下の3つ。
- 上達が早い
- 基礎基本がしっかり学べる
- 先生に質問ができる
上達が早い
一番の理由は、ピアノ教室で学べば「独学よりも早く上達する」こと。
ピアノ教室の先生はピアノの専門家なので、練習のコツや上達方法などをご存知です。
また一対一でのピアノレッスンでは、生徒の年齢や手の大きさ、希望や練習時間などを鑑みて、一人ひとりに合った練習メニューを組んでもらえます。
大人の初心者にとって「ピアノ教室に入って習う」ことは、ピアノ上達の一番の近道なのです。
基礎基本が学べる
ピアノを弾くためには、正しい姿勢と打鍵の方法、手の位置や動かし方、肩や腕などの身体の使い方を学ぶ必要があります。
ピアニストはみんな無造作にイスに座っているように見えますが、椅子の高さや位置は体格により差があり、毎回正しくセッティングしなければなりません。
正しい姿勢はピアノ演奏の基本のキなのですが、入門者が独学で正しく身につけることはほぼ不可能。自分の姿は自分では見えないからです。
記事冒頭で挙げた「ヘンなクセがつくのでは」という心配は杞憂ではありません。
質問や相談ができる
ピアノは演奏の難しい楽器なので、学ぶ過程でうまく弾けない箇所や知らないこと、わからないことがたくさん出てきます。
楽譜の読み方ひとつとっても、新しく出てきた記号の意味や演奏の仕方などを、いちいちググって調べるのは大変。
ピアノ教室では、先生にわからないことや難しい箇所の弾き方のコツなどを質問することができます。
その分浮いた時間は練習に充てられるわけで、これこそがピアノ教室でピアノを習う最大のメリットといえます。
また、ピアノは時間のかかる習い事なので、途中必ず中だるみの時期というのはあります。
そんなとき、ピアノの先生は強い味方。相談すれば、不安になったあなたのサポートをして下さることでしょう。
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関東一円の数多くのスタジオにて、内外の有名音楽大学を卒業した講師陣が学習者のレベルに応じたピアノ指導をマンツーマンで行います。
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椿音楽教室についての記事はこちらからどうぞ↓
椿音楽教室のピアノレッスンの特徴と料金・口コミ評判|大人の初心者におすすめ!
大人のピアノ 教室に通うデメリット
このようにピアノ教室に通うことは大人のピアノ上達の一番の早道ですが、デメリットもあります。
- お金がかかる
- ピアノ教室に通うための時間がかかる
- 自分に合った指導が受けられるとは限らない
お金がかかる
ピアノ教室に通えば、当然レッスン料というお金がかかります。
多くは月謝として納めるその金額はピンからキリまで色々ですが、あまりにも月謝の安いピアノ教室は必ずしもおすすめできないという現実があります。
以下は子供のピアノ学習者に関する記事ですが、大人対象の教室で合っても事情は同じです。↓
月謝の安いピアノ教室は要注意!その特徴と理由とは?ありがちな欠点と差がつくポイント
時間がかかる
社会人である大人がピアノのレッスンを続けるのが大変な理由のひとつが、レッスンにかかる時間の捻出にあります。
ピアノのレッスンを受けるためには、毎週または毎月数回決まった時間に教室に通うことになりますので一定の時間がどうしても必要。
ピアノ教室がすぐ近くにある人ばかりではないので、忙しい社会人にとってはそれなりの負担となります。
指導者との相性
ピアノは一対一の習い事なので、生徒と先生との相性の良し悪しは上達の重要な要素。
たまたま縁あって師事した先生が、あなたの希望通りのレッスンをして下さるかはわかりません。
「ピアノの先生と合わない」という悩みは、常にピアノ教室で学ぶ生徒たちについて回ります。↓
ピアノの先生と合わない!困ったときの対処方法|解決策への3つの手順とは?こんな裏ワザも
ピアノレッスンに通いながらも、先生に対して違和感を持つ人が一定数存在するというのは留意すべき点かもしれません。
大人のピアノ 独学のメリット
「教室に通っていても不満が出る可能性があるなら、やはり最初から独学で頑張ってみるのが合理的じゃあないだろうか?」(・・?)
これが、大人になってからピアノを始める学習者の疑問点。ピアノを独学で学ぶ、そのメリットは何でしょうか。
- 自分のペースで学べる
- お金がかからない
- 試行錯誤もまた勉強のうち
自分のペースで学べる
大人のピアノ学習者の特徴は、なんといっても「仕事あっての趣味(ピアノ)である」ということ。
たとえ専業主婦であっても、毎日の家事という仕事があります。自分のことだけに集中していればOKの子供の学習者との大きな違いです。
そして、ピアノに毎日どれくらいの時間を掛けられるかは、その人の仕事の流れに影響を受けます。
忙しい社会人にとっては、ピアノを独学することは現実的な選択。自分のペースでピアノを学べることは大人のピアノの長続きのコツです。
お金がかからない
ピアノ教室に通わず、YouTubeのピアノ講座などでピアノを学ぶなら、月謝分のお金を節約することができます。
かかる費用は楽器代と楽譜代のほか、せいぜい電気代くらい。
趣味にかかる金額としては極めてリーズナブルといえます。
試行錯誤が学びにつながる
ピアノを独学しようとすると、先生に質問することができませんので、わからないこと、難しい箇所に突き当たったら自分で解決策を探るしかありません。
確かに時間はかかりますが、試行錯誤の過程で色々なことを学び、自ら成長していく実感を得られることでしょう。
独学は、大人のピアノ学習者だけに許された特権ともいえます。
大人のピアノ 独学のデメリット
バラ色に思える「大人のピアノ独学」ですが、当然デメリットも。最初の項目「教室に通うメリット」の逆がそのまま当てはまります。
- 上達が遅れる
- 我流ならではのクセがつく恐れ
- メンター不在による挫折の危険性
上達が遅れる
独学は日々試行錯誤の連続。ですが、ピアノのように演奏の難しい楽器ではかなり大変です。
前項で書いたように、試行錯誤とは学びにつながるものですが、初心者は正しい答えを簡単に導き出すことはできません。
あまりにも遠回りであったり努力の方向性が間違っていると、時間ばかりが過ぎ上達がおぼつかないということになりかねません。
我流ならではのクセ
ピアノを独学で学ぼうとする人に共通する弱点が、姿勢の悪さです。
ピアノとの距離が近過ぎたり椅子が高過ぎたり低過ぎたり。
肩や腕に独特の力が入っている人も多く、何よりも鍵盤上の手の位置が安定しないケースがとても多いのです。
これらのクセは、電子ピアノで練習していれば目立ちませんが、生(アコースティック)のピアノを弾くことで顕在化します。
ピアノを弾くときの姿勢に関する記事はこちら↓
ピアノは姿勢が悪いと上手くならない!正しい座り方・身体の使い方6つのコツ
挫折の危険性
個人的に一番心配なのがこの点。
ピアノは上達を目指す上で、いくつか「壁」となるポイントがあります。
ピアノ教室に通っていればそれらの壁の攻略法を教えてもらえますが、独学ではそうはいきません。
YouTubeの解説動画を見ても、学習者一人ひとりに合った解決法を提示してくれる訳ではないので行き詰まりを感じがち。
メンターが不在であることにより「やっぱり自分にはムリかも‥(涙)」という負のスパイラルに陥り挫折‥なんてことになっては悲劇です。
大人のピアノの始め方 タイプ別おすすめ
「それじゃあ一体オレ(私)はどうしたらいいのよ!?」とお感じのあなたへ。
私がご案内したいのは、ご自身のピアノ経験と、希望するピアノ演奏のタイプによって「ピアノ教室に通う」か「独学で頑張る」かを決める方法です。
ピアノ教室をおすすめしたい人
ピアノ教室に入って、先生からピアノを習うことをおすすめしたいのは、以下のタイプの方です。
- 初めてピアノに触れる人
- クラシックピアノが弾きたい人
- 楽譜が読めるようになりたい人
生まれて初めてピアノに触れる、超初心者とでもいうべきあなたには、やはりピアノ教室に入って先生から学ぶのがおすすめ。
教室では、横に長〜いピアノのどのあたりに椅子を置くのか、その高さやピアノとの距離から教えてもらえます。
もちろん正しいタッチや体の使い方も。初めてピアノに触る人には先生も優しく教えて下さることでしょう。
ピアノの音そのものが好きで、流行りのポップスなどよりは正統派のクラシックピアノが学びたいあなたは、ぜひピアノ教室に入りましょう。
ピアノ独特のあの美しい音色は、正しい姿勢でピアノに向かうことで初めて得られるもの。
いつかはモーツァルトやショパンが弾きたい‥そんな風にお思いなら、ピアノ教室以外の選択肢はありません。
クラシックピアノでは楽譜を読むことが必須。
ですが、楽譜を読むことは新しい言語を学ぶのと基本的に同じであり、誰にでも簡単にできることではありません。
ピアノ教室では、楽譜の読み方と理解に必要な「楽典(初歩の音楽理論)」を教えてもらえます。
独学ではなかなかしんどい「楽譜の読み方」を学びたいなら、やはりピアノ教室がおすすめです。
独学でもOKな人
ピアノ教室などにあえて入会せず、独学でピアノを学ぶのもアリなのは以下のタイプの方です。
- 多少なりとも経験のある人
- アニソンなどポピュラー曲を弾きたい人
- 耳コピで好きな曲を弾けるようになりたい人
以前少しだけピアノを習っていたけれど、十年単位のブランクがあってもうすっかり忘れてしまっている‥そんな方は独学でもなんとかなります。
少しでも経験があれば、全くの初心者とは違い、座り方や姿勢などの基本的なことは身体が覚えているものだからです。
弾いているうちに、以前学んだことが少しずつ思い出されて来ることでしょう。
どちらかというとクラシックではなく、ドラマの主題歌やアニソンなどのポピュラー音楽をピアノで弾いてみたい方は、独学でもOK。
ポピュラー曲で求められるのは、音色の美しさよりは「ノリ」や「原曲らしさ」。
ピアノ教室に通うのも良いですが、原曲を何回も聴き込みマネをすることでノリの良い演奏をすることはできそうです。
楽譜を読むのは面倒くさい。理論とかかったるい。むしろ耳コピができるようになれば好きな曲がどんどん弾けるのではなかろうか。
そんなあなたには、「習うより慣れろ」という言葉がぴったりです。
基本的な指の動かし方などをYouTubeなどで学びつつ、好きな曲を聴き込んでは鍵盤上で色々と音を出してみましょう。
YouTubeと耳コピは、21世紀の新しいピアノの学びの一つと言えるかもしれません。
まとめ
- 大人のピアノ初心者への一番のおすすめはピアノ教室に入って学ぶこと
- メリットは上達の速さ・基礎基本が学べる・先生に質問や相談ができること
- デメリットはお金と時間がかかる・指導者との相性の良し悪しが影響する
- 独学のメリットは自分のペースで学べる・お金を節約できる・試行錯誤が学びにつながる
- 独学のデメリットは上達が遅れる・我流によるクセ・挫折の危険性
- ピアノ教室がおすすめなのは超初心者・クラシックピアノの学習者
- 独学でOKなのは経験者・ポピュラーソングを耳コピしたい人
ざっとまとめるとこのようになります。
ピアノ教室と独学でピアノを学ぶことはそれぞれにメリットとデメリットがあり、一概にどちらが良い、とは言えません。
大人のピアノ初心者は、まずはご自分の弾きたい曲や、学びたいジャンルなどをはっきりさせるのがおすすめ。
それによってピアノの始め方が変わって来るからです。
基本的にクラシックピアノが弾きたい人はピアノ教室で学ぶのがおすすめ、ポップスなどが弾きたい人なら独学でもOKというのが結論。
とはいえ、大人には子供にはない時間的制約などの事情があります。
どうか無理のない範囲でピアノとお付き合いしてみて下さい。
この記事が、大人になってからピアノを学ぼうと決意したあなたのご参考になれば嬉しいです。
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